撮影地による露光状態の違い/ナローバンド&ワンショットカラー

この9月は砥峰高原とリゾート大島へ2度の遠征をおこなった。そこで同じ対象を同じ機材で同じ時間撮影したデータをオートストレッチのみの加工で比較してみた。

撮影ポイント

砥峰高原

標高827mで6等星まで視認できる。すすきで有名な兵庫県のメジャーポイント。駐車場が整備され快適さアップ。(写真は西の夕暮れ)

リゾート大島

標高は40mだが光害が無くやはり6等星まで視認できる本州最南端のキャンプ場。BBQの煙に燻されるが消灯時間(10時)を過ぎると低空まで天の川が見える。(写真は北側)

自宅屋上/DEEP SKY STUDIO

標高15mで条件が良ければ3.5等星まで視認できる西宮市の光害地。南は阪神電車と高速が目の前。北東から南西まで宝塚~大阪~神戸と空が明るい。(写真は東の朝焼け)

ナローバンドによるNGC7822比較

まずは9月に3か所で撮影したNGC7822のHaとO3を同じ露出時間でインテグレートして比較してみよう。

撮影機材はFMA180Pro+ASI533MM フィルターはSVBONYの7nm

露光時間はHaは180秒30枚90分、O3は倍の180秒60枚180分

撮影データ

Ha自宅屋上
Ha砥峰高原
Haリゾート大島
O3自宅屋上
O3砥峰高原
O3リゾート大島

いかがでしょうか?Haは光害地の自宅屋上でもずいぶん健闘しているように見えます。砥峰高原とリゾート大島は遜色ない写りです。

ところがO3の自宅データは明らかに写りが悪く、光害の影響を受けています。バックグランドの勾配もかなり酷い状態です。砥峰高原の方がリゾート大島より露光量が多いように見えるのは標高による影響の差でしょうか?

光害地でO3を撮るにはもっとナローな3nmクラスのフィルターが必要な気がしますが・・・高いですね~

ワンショットカラーによるNGC7635

次は自宅とリゾート大島で撮影したNGC7635バブル星雲のデータ比較です。

撮影機材はC9.25+61Rレデューサー+NEX5R(IR改造) フィルターはQBP

露光時間は15秒268枚67分 少し短いです

撮影データ

自宅屋上
リゾート大島

ノイズの差が少しありますが、それほど違いのない写りですね。焦点距離が長いので光害の影響が少ないのでしょうか?今回はQBPフィルターでしたがL-eXtremeやSV220の7nmやL-Ultimateの3nmフィルターだともっといい感じかもしれません。しかしQBPでも十分かもしれません。

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