南半球タランチュラ星雲/リコー天体撮影サービス
リコーが今年9月からテスト運用を始めたリモート望遠鏡を使って、日本からは撮影できない皆に半球のタランチュラ星雲(C103-NGC2070)を撮影してみた。
年内モニター募集中だが満月期以外は有料。早速会員登録してみたが直ぐには撮影予約ができないので、問い合わせてみると、管理者側での登録作業が必要とのことで、返事のメールで予約できるようになった。さすがに無料の満月期の予約は満杯だったので、10月20日の4000円/1時間を申し込むことに。
設備
設備はまだ準備中でオーストラリアサイディング・スプリングに設置されたRA501という510mm2259mmF4.4の鏡筒のみ。
カメラは900万画素のモノクロ。フィルターはLRGBSHOのナローバンドが選択できる。
予約
1.まずは南半球の対象を確認。画角をチェックして中心のRAとDECをコピー。これをプランニング用のサイトに入力。
2.次に、撮影プラン。フィルターと露光時間と撮影枚数を順に入力。Ha-S2-O3を順に180秒で4枚4枚8枚でセットし、作ったデータをダウンロード。これで撮影時間1時間のプランができた。
3.次は撮影時間の予約。先ずは設備だけどこれはRA501しか選べない。日時と時間を1時間分(15分単位)選択して、先ほど作った撮影プランのファイルをアップロード。
撮影データ
撮影が完了するとその日のうちにメールが届いて、データをダウンロードできる。データはRAWデータ、キャリブレーションデータ、サムネールが入っていた。RAWデータはサポートデータが無いので使えない。
Pixinsghtで仕上げ
まずはImageIntegrationしてデータを見てみると・・・
すべてのデータのメインのタランチュラの上に濃い横ボーダーが見える。GraXpertで勾配補正しても消えない。
ChannelCombinationでSHO合成してストレッチして細部を見てみると赤や緑の点がチラホラ見える。下の左右には波打ち模様も(RAWデータではかなり酷い)。サポートデータがマッチしていなさそうな・・・
赤は被りが酷いので抑えて、簡単な処理で仕上げてみた。
結論
さすがにいい立地なんでしょう。短時間でもしっかり写っている。日本では撮れない星雲や星団が撮影できるのはうれしい。今後、撮影地や機材の拡大にも期待したい。先ずは機材の調整が一番。