ブロードバンド散光星雲撮影用機材 William Optics Redcat51

ブロードバンド散光星雲撮影のメイン機材の概要

このセットはブロードバンド(デジタルカメラ)で散光星雲を撮影するのがメインのセッティングです。多くの方が使われていて実績のあるWilliam Optics Redcat51にIR改造のフルサイズカメラSONYa7をセットしています。対象によってはAPS-CのNEX5Rも接続します。マウントは遠征時用に2台目のAZ-GTi。自宅屋上ではEQ5に載せます。システムはASIAIR PlusにASI120MM、William Optic120㎜ガイドスコープ、EFAのセットしています。重量が3kg程度なので気楽にセットして撮影できるのが便利です。

撮影機材の重要なポイント

  • 基本的にすべてセッティングされた状態になっているということ。撮影に合わせて大きくセッティングを変えることがありません。自宅で晴れたら極軸調整済みのEQ5マウントに載せ、電源を繋ぎスイッチを入れ、iPadに接続。撮りたい対象を選択して自動導入、プレビューでテスト撮影し、Autorunでプログラム撮影開始。10~20分で撮影に入れます。
  • 特別な仕様のものはありませんが、ガイドスコープとEFA、ASIAIR Plusを収まりよく搭載するのに、3Dプリンターで作成されたユニットを使用しています。個人の方が作られていてオークションで購入したものです。
  • 安定感のあるカメラマウント仕様、接続には銅を使った超剛性のTリング(Canon用)にK&FのSONY変換マウントを接続しています。最近はSONY機に直接接続できるアダプターも出ているようですが、今のところ不便はありません。
  • 遠征用は2台目AZ-GTiはですが、こちらにはVixenの1.7kgのウェイトが付いています。AZ-GTiとEQ5では接続するシリアルケーブが異なるのでマウント用電源コードもセットにして2種類準備しています。
  • 自宅屋上は光害地のため、2インチのL-eXtremeががセットされています。それでも35度以下の低空?では被りが発生します。露出時間は3分程度が多くなりました。空の状態に合わせてQBP、CLSフィルターも用意しています。

撮影機材の収納~分解組み立て

保管は安価な収納ボックス(幅38×奥行54.5×高さ18cm)にETSUMI ウレタンフォーム ブロック型 60mmで型を作り入れ、シートタイプのシリカゲルシートをかぶせています。基本、組みあがった状態で保管しているので、ケーブルをつなぐだけで完成です。といううか取り出してケーブル電源を繋いだら即撮影できます。

撮影機材の配線

配線はASIAIRに主電源を供給し、12Vでマウントとメインスコープのヒータに供給しています。4つのUSBはマウント、ガイドカメラ、ガイドスコープのヒーター、フォーカサーに繋がっていてフルに埋まっています。なのでカメラへの電源供給はモバイルバッテリーを使用しています。遠征時には車から電源を取れるようシガーソケットの延長コードも準備しています。

オペレーションシステム

システムのコントロールにはASIairアプリをインストールしたipadを使用しています。ipad2台でASIAIR3台とSS-ONEで使用するSkySafariへの接続ができるようにしています。iphoneもありますがバッテリーの消費がはげしいので使用しません。ipadの画面サイズは快適です。フラット撮影もipadで行います。

Redcat51

今後の課題

デジタルカメラを使用しているとどうしてもホットピクセルがかなり発生します。解消するためにはdarkも撮らなければならず、1枚の露光時間を長くするとdark撮影で時間を取られてしまいます。以前はdark、flat、biasすべて60枚撮っていましたが、3分露出の時はdarkは20枚にしています。それでも1時間・・・。カメラの画素数が増えるとデータの転送に時間が掛かります。カメラを単独で運用している時はflatやbiasは1分で撮影できましたがASIAIRに繋いでいると数十分かかるのでこれも課題です。

RedCat51もツインで運用できるようにしたいという思いがありますが、まだまだ先のことです。システムも機材も日進月歩ですが、これからの1年はこのシステムで運用するつもりです。

ブロードバンド散光星雲撮影用機材 William Optics Redcat51” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です