ナローバンドの加工が劇的に変わるNarrowbandNormalization/Pixinsight

2023年8月28日にPixInsight 1.8.9-2がリリースされ、ナローバンドのデータを処理する強力なツールNarrowbandNormalizationが導入された。そのあまりにも便利な機能を使って、先日撮影したNGC7822のデータを加工してみる。(あくまで私流です。細かな調整は記載していません)

1.ChannelCombinationで通常通りカラー化

まずはlinearデータを整えて今まで通りChannelCombinationでカラー化する。

2.SPCCで星色をキャリブレーション

次にImageSolverを起動してNGC7822をsearchして位置情報を取得。そののちSpectrophotometricColorCalibrationを実施。

3.StarXTerminator(StarNet2)で星を分離

次にStarXTerminator(StarNet2)でStarとStarleesのデータに分離。今まではこのStarleesを加工して色を出し、後でPixelMathで戻す流れだったが・・・ここでは最後の合体用にStarのデータのみストレッチしておく。

4.StarlessをS2,Ha,O3データから作成

次に元データのS2,Ha,O3それぞれからStarXTerminator(StarNet2)でStarlessを作成し、個別にストレッチする。

5.ストレッチしたStarlessをPixelMathでカラー化

つぎにストレッチしたS2,Ha,O3のStarlessをPixelMathでカラー化する。

PixelMathはUse a single RGB/K expressionのチェックを外しRGBにS2,Ha,O3のStarlessをを割り当てる。

DestinationをプルダウンしてCreate new imageにチェックしColor space でRBG Colorを選択し実行。

一見、最初に作ったカラーのStarlessと同じように見えるが既にストレッチされた全く別物である。

6.ここでNarrowbandNormalizationを呼び出す

次にNarrowbandNormalizationを呼びだし、プレビューを起動する・・・初期設定はHOOになっているが、一番上のセルからSHO選択するとアラ不思議、ちょっといい感じのカラーに。さらにこのツールの優れているところはChannel controlsからO3とS2が自由自在にブースト出来て色合いを変化させれる。さらにSCNRも装備。Adjaustmentsから濃淡や明るさ。すべてプレビュー見ながらスライダーで調整できるので直感的に処理できる。

7.PixelMathでStarとStarlessを合体

気に入ったStarlessができたらPixelMathを使って、最初に作ってストレッチしていたstarのデータと合体。こんな感じで従来よりも簡単かつ幅広いカラーイメージが簡単に作れるようになった。

最後に

まだ使い始めたばかりなのでまだまだ便利に使えるかもしれませんが・・・今のところこんな感じです。NarrowbandNormalizationいかがでしょうか?

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